ジュエリー制作に使うスターリングシルバー(シルバー925)は、92.5%が銀、残りの7.5%が銅、という合金。

このスターリングシルバーに含まれる銅は、高温で酸化してしまいます。

そして「火ムラ」と呼ばれる茶色のしみを金属表面に作ります。

この火ムラを残した状態で仕上げの磨きをかけても、鏡面仕上げにはなりません。

ジュエリー制作行程では、「なまし」(金属が赤くなるまで火をかけて熱し、加工硬化を多少和らげる行程)や溶接といった火をかける行程において どうしても火ムラができてしまいます。

これが火むら!

ではどうやって火ムラを取り除くのか。

答えは簡単。

削り落とします。

ヤスリやサンドペーパーで火むらの分の厚みを取り除くのです。

火ムラの厚さは熱する時間や温度によって変わりますが、

最大で0,075mm程度の厚みになるそうです。

普段の生活では0,1mm以下なんて取るに足らないように聞こえますが、

ジュエリー制作においては思いの外たっぷり削り落とす感覚です。

火ムラとの戦い、と言えてしまうほどに大変です。

というわけで、なるべく早いうちに熱する行程は全て済ませてしまい、

自然にヤスリで成形するうちに火ムラが削り取られるようにします。

例えば上の写真のリングは、指輪本体部をヤスリで成形する際に自然に大部分の火ムラはとれてしまい、残るのは中央部分のみ。

この程度の火ムラはせっせと火むらを取る目的でヤスリやペーパーをかけなくても、

仕上げのペーパーだけでかなり薄くなり、磨きの段階で完全に取り除くことができます。

リングの本体の断面。斜線で塗りつぶした部分はヤスリで取り除く部分なので、火ムラの心配はなし!

18K金やプラチナ、パラジウムは加工は難しい(とても硬い)ものの、火ムラの問題がないので安心。

火ムラはスターリングシルバーならではの悩みですが、仕上げの美しさに雲泥の差がでるので、苦労してでもしっかりと取り除く価値ありです。

 

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です