通常私がジュエリー制作に使うのは18金(18K)イエローゴールドで、75%の金に対して12.5%の銀と12.5%の銅を混ぜたもの。
ちなみに私が作る18金ピンクゴールド は、75%の金に対して5%の銀、20%の銅を混ぜます。銅の分量がちょっと多いことで、銅の赤色が強く出て赤みのあるゴールド、つまりピンクゴールドとなるというわけです。
金というと、柔らかいイメージなのですが、 銅を混ぜると地金の硬さがアップするという性質があり、こうして金と混ぜることによって、素晴らしい強度を持った金属となるのです。
なんと18金はスターリングシルバーに比べても断然強いんですよ。
ピアスのポストや、留め具等のバネとして使われるのも納得です。
硬さに関しては銅の割合が多いピンクゴールドの方がイエローゴールドを上回るので、伝統的なジュエリー制作では、金の留め具のバネ部分などはピンクゴールドで作られる事が多いです。
今回は18金イエローゴールドの地金づくりの様子を紹介したいと思います。
下の写真は24金です。写真に写っているのはおよそ40gほどの金。
手のひらに軽く収まる量ですが、金銭価値を考えると取り扱いに緊張してしまいます。それにしてもこの色には惚れ惚れしてしまいます。地球上で唯一、黄色い金属。これにわざわざ白い金属を混ぜてホワイトゴールドに変えてしまうのは勿体ない。
金に混ぜる銅と銀の分量を計算して、それぞれ天秤でなるべく精密に量ります。
写真の天秤はカラット単位(1カラット=0、2g ※カラットについては過去のブログ記事を参照)の天秤 。
金と銀、銅を混ぜて全部を溶かし地金を作ります。
下の写真のような美しい地金ができあがります。
これをローラーで1度延ばし、切断して再度溶かします。こうすることで、うっかりムラができてしまうリスクが無くなります。
こうしてできるのが下の写真のような地金。作る予定のものに合わせて幅を決めてあります。
以上でした!